光の織りなす夢

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私は、茶色に織られたバスケットの中で、心地よい陽射しを浴びながら、穏やかな昼下がりを楽しんでいる。ここは私の特等席。周りには、色とりどりの花々が咲き乱れ、優しい風がそよいでいる。今日は特に、空が高くて青い。何もかもが美しく、幸せな気持ちに包まれている。

バスケットの縁から、目を細めて外を眺める。小さな蝶々が舞い、音を立てずに空を飛ぶ。その姿に、私はついつい目を奪われ、その動きに合わせて体をくねらせる。ああ、あの蝶のように自由に飛んでみたい。けれど、私はただの猫。こうして静かに日向ぼっこするのが精一杯だ。

ふと、バスケットの中に小さな音がする。私の妹、まだ子猫のリリーがひょっこり顔を出した。彼女は元気いっぱいで、私の周りをクルクルと回りながら遊びたがっている。私たちの間には、お互いを思いやる特別な絆がある。リリーの無邪気な笑顔に、私は心が温かくなる。

しかし、少しずつ日が傾き、影が長くなる。夕暮れの訪れを感じると、なぜか少し切ない気持ちが胸をよぎる。いつか、この穏やかな時間が終わるのではないかと、不安になる。だけど、リリーの存在がそんな思いを消し去ってくれる。彼女と過ごすこの瞬間が、永遠に続くことを願いながら、私は再びリリーの遊びに付き合うことにした。

こうして、日が暮れても私の心には明るい光が宿っている。バスケットの中で、私たちは小さな世界を築きながら、幸せな夢を織りなしていくのだ。

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