私の名はミルク。ふわふわの白い毛に包まれ、茶色のソファに座り込んでいる。ここは私の特等席。周囲の静けさが心地よく、時折、窓の外から吹く風が私の毛をそっと撫でる。今日は、いつもと少し違った日だ。何かが私の心をざわめかせている。
ふと、窓の外に目を向けると、太陽が柔らかな光を注いでいる。その光は、私の体を温かく包み込む。まるで、私に「今日は特別な日だから、外の世界を見てごらん」と囁いているみたいだ。ソファから飛び降り、慎重に窓の方へと向かう。すると、外には小さな庭が広がっている。色とりどりの花々が咲き乱れ、蝶が戯れに舞っている。思わず、目を奪われる。
私は窓際に立ち上がり、外の世界を眺める。あの小さな蝶と一緒に踊りたい、そう思った瞬間、心に一つの決意が芽生えた。私はその力強い願いを胸に、窓を開ける。冷たい風が一気に顔を撫で、私は少し驚いたが、その瞬間、自由な感覚が全身を駆け巡る。
外に出ると、土の感触が足の裏に伝わる。私は小さな冒険に出発した。花の香り、土の温もり、そして新しい出会いが待っている。私の心が高鳴り、未知の世界へと足を踏み出す。どこまでも広がる青空の下、私はただの白い猫ではない。私の物語が今、始まったのだ。