ふと目が覚めると、周囲が真っ白な世界に包まれていた。僕は小さな茶トラ猫、窓辺の温かい日差しを浴びながら、何か不思議なことが起こる予感に胸が高鳴った。好奇心に駆られ、ゆっくりと身を起こすと、白い背景の中に自分の影がふわりと浮かび上がっているのに気づいた。
「何だこれは?」と、思わず声を上げたい気持ち。周囲に広がる白は、いつも見ている部屋とはまるで違う。まるで絵の中に迷い込んでしまったかのようだ。壁も家具も消えて、ただ僕自身だけが存在している。心の中で小さな冒険が始まった。
その時、ふと視線を感じた。僕の周りに、ほんの少しずつ動く影が現れたのだ。もしかしたら、友達?それとも何か不思議な生き物?目を凝らすと、影は僕に向かってニヤリと笑っている。驚きと興奮が交錯する瞬間、思わず後ずさりしてしまった。
けれど、恐れることはなかった。影はただの遊び心で、僕と同じようにこの白い世界に興味を持っていた。遊ぶことが一番の楽しみだ。僕たちはお互いに近づき、白い空間を駆け回る。ふわふわした感触に包まれながら、すぐにその不思議さを楽しむことができた。
この冒険の終わりは見えないけれど、今はただこの瞬間を大切にしよう。驚きは時に恐れを伴うけれど、それ以上に新しい経験をもたらす。それが僕の心を踊らせ、日常を照らす光となるのだから。