緑の夢の中の戯れ

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昼下がり、草の上でひなたぼっこをしていると、太陽の光が私を優しく包み込む。私はオレンジ色のタビー猫。名付けて、ルナ。目を閉じれば、すぐに夢の中に引き込まれる。風の音が心地よく、草の香りが鼻をくすぐる。この瞬間、何もかもが完璧に思える。

小さな虫たちが周りを飛び回り、私は彼らの動きを目で追う。時に、ふわっとした羽が私の鼻先に触れる。思わず目を開けて、飛び去る虫を見送る。日常の小さな冒険だ。私の心は、この広い公園の一部として、喜びに満ちている。

その時、いつも同じ場所で見かける少女がやってきた。彼女は白いドレスを着て、草の上に座り込む。私は少し警戒しながらも、興味が湧いて近づく。彼女の目が私に気づき、微笑んで手を伸ばす。私も彼女の優しさに応えようと、足元に寄り添う。彼女は私の毛を優しく撫で、「こんにちは、ルナ」と囁く。

私はその瞬間、彼女との絆を感じる。草の上で一緒に過ごすこのひととき、何か特別なものに包まれている気がする。彼女の笑顔は、まるで太陽の光そのものだ。時間が止まったかのような幸せに浸る。

しかし、彼女の姿が徐々に遠ざかっていく。別れはいつも切ない。ルナと呼ばれる私にとって、この公園は遊び場だけでなく、愛と別れの舞台でもある。草の上に一人座り、風に吹かれると、次の出会いを待ち望む心が芽生える。

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