ぬくもりの隣で

ふわりと柔らかい毛布の下、僕たちは並んで丸くなる。
寒い夜には、こうして寄り添う。

「んにゃ……今日も冷えるな」
隣のアイツが、小さくあくびをしながらつぶやく。

「そうだな。でも、こうしていれば平気だろ?」
僕はそっと頭を寄せる。

「まあな……お前、あったかいし」

アイツはそう言って、眠そうに目を細める。
外では風がヒュウヒュウと鳴いているけれど、この場所はぬくもりでいっぱいだ。

僕たちは、どこへ行くにも一緒だった。
朝、窓辺で日向ぼっこをするのも、
昼、ひなたの中でぐーぐー寝るのも、
夜、こうして寄り添いながら眠るのも。

時々、じゃれ合ってケンカすることもあるけれど、最後はこうして並んで眠る。
僕たちにとって、それが”当たり前の幸せ”だった。

アイツの寝息が、ゆっくりと深くなっていく。
僕もつられて目を閉じる。

明日もきっと、こうして一緒に過ごすのだろう。
それは、何よりも温かくて、安心できること。

ぬくもりに包まれて、僕たちは夢の中へと落ちていった──。

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