私の名はカリコ。毛皮は色とりどり、まるで秋の森の葉っぱのよう。今日は特別な日だ。私の大好きな窓辺で、日差しの中をうっとりと漂っている。心地よい風が私の毛を揺らし、小さな鳥たちのさえずりが耳に入る。外の世界は私にとって、未知なる冒険の場。けれど、今はこの安心できる場所が一番の幸せ。
窓の外では、ちょうちょが舞っている。彼らは自由で、私を誘惑する。心の奥底から湧き上がる冒険心が、私をその次元へ引き寄せる。しかし、私は知っている。外の世界には危険が潜んでいることを。車の音や、見知らぬ人々の足音、そして時折感じる冷たい風。私は窓の向こう側で、どこか遠い世界を夢見ながら、ここにいることを選ぶ。
日が西に傾くと、影が伸びてきた。私の主人が帰ってくる時間だ。彼女の笑顔は、私にとっての宝物。彼女が私を撫でるその瞬間、私の心は満たされる。世界は広いけれど、私にとって本当に大切なのは、この小さな部屋の中にある温もり。ふわふわのクッションや、彼女の声、そして一緒に過ごす時間。
外の冒険は素敵だけれど、私の居場所はここだ。静かなる夢の中で、私はまた、心地よい陽射しに包まれながら、何気ない日常の幸せを感じるのだ。