小さな白黒の猫、名はミルク。今日も心地よい黄色の背景に身を委ね、太陽の光を浴びながら夢の世界に浮かんでいた。柔らかな毛並みが心地よく、まるでこの黄色い世界が自分だけの特別な空間であるかのように感じた。周囲には色とりどりの光が踊り、ミルクはそのひとつひとつを追いかける。
ふと、耳を澄ますと、かすかに聞こえる小さなささやきに気づいた。「遊んで、遊んで!」その声は、どこからともなくやってきた。ミルクは目を細めて周りを見渡す。黄色の世界の中に、何かが動いている。小さな蝶だ。彼女はその優雅な舞に魅了され、思わず追いかけてしまった。
蝶はふわりと舞い上がり、ミルクの目の前でひらひらと舞い続ける。追いかけるうちに、彼女は一瞬、自分がこの黄色い世界にどっぷりと浸かり、他の何もいらないと思った。しかし、現実はすぐに戻ってくる。蝶がふわりとどこかへ消えてしまった瞬間、ミルクは心にぽっかりと空いた穴を感じた。
再び周囲を見渡すと、黄色の世界はただの色であり、無数の夢の断片であることに気づく。ミルクは少し寂しさを感じながらも、また新しい夢を見つけるために歩き出す。今日も新しい冒険が待っている。陽の光の中で、彼女は心を弾ませ、再び蝶を追いかけるのだった。